Lesson2-1 ①様々なガーデニングデザイン

ガーデニングを実践するにあたって最初に決めたいことが、どんなデザインにするかということ。

ガーデニング初心者は、自分が好きな植物だけを選び、なんとなくセンスよく植え込んでいることがあります。しかしこれでは、ひとつひとつは素敵な表情を持つ花や植物も雑然として見えてしまい、統一感のないガーデニングになりがちです。

好きな植物を選ぶことが悪いわけではありません。ですが、あらかじめデザインを明確にすることで、限られたスペースを美しく仕上げるためにはどんな種類の何色の植物を選ぶべきか、どういう配置で植えるべきかが自ずと見えてきます。

まずはどんなガーデニングデザインがあるかを知ることから始めましょう。そこからあなた好みのデザインを選択し、講座で学ぶ技術を実践していけば、素敵なガーデニングになるはずです。

様々なガーデンデザイン

カラーガーデン

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色をテーマにしたカラーガーデンは、自然から生まれた花の色を最大限に生かす演出ができます。そんなカラーガーデンの代表的なデザインには、ワンカラーガーデンというものがあります。

19世紀にイギリスのジーキル女史が作り上げたワンカラーガーデンがカラーガーデンの始まりと言われており、当時、白い花を集めたホワイトガーデンが人気となり、そのデザインが広まったと伝えられています。

実践ポイント

ワンカラーガーデンでは、レッド、ピンク、ホワイト、イエロー、ブルーなどの色がよく使われます。難しく考えず、まずはあなた好みの色を選んで、一色だけでまとめたり、濃淡を組み合わせてグラデーションを演出したり、1種の花だけでなく数種類の花を組み合わせて、花の形や大小によって違った見え方を演出することもできます。

数種類の花を組み合わせる場合は、それぞれの開花時期を考え、色が途切れないように組み合わせる必要があります。また、背丈の低い花を手前にして、花同士が重ならないようにバランスよく植え込むこともポイントです。

フラグラントガーデン

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香りをテーマにしたフラグラントガーデンは、芳香を持つ花の香りによって季節の移ろいを感じ、リラックス効果を得られることができます。

芳香植物には、花から香るものと茎葉から香るものに分かれており、種類によって効能にも違いがあります。

例えば、フラグラントガーデンで使われる代表的な花であるバラは、気持を安らげ、明るくしてくれる効果があります。紫色が優雅なラベンダーの香りは、怒りを鎮めてストレスから解放され、リラックスできます。茎葉で代表的なローズマリーやペパーミントには、清涼感があり頭がシャキッと冴えたり、イライラや興奮を鎮める効果があります。

実践ポイント

香りが混ざり合ったときのことを考慮して、それぞれの植物の位置を計画しましょう。年間を通して香る常緑植物や耐寒性のある植物なら一年中香りが絶えない状態を作ることもできます。また、玄関アプローチに香りの強いラベンダーやローズマリーを並べれば、人が通るとき葉がゆれてほのかに香ります。

シェードガーデン

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日陰を生かした庭づくりがテーマのシェードガーデンは、北向きのスペースや建物の都合で日陰が多い庭でもアレンジしだいで美しいスペースに仕上げることができます。

日陰は一般に、半日陰と日陰に分かれており、半日陰はさらに2種類に分けられます。ひとつは半日の間日陰になる箇所。もうひとつは木漏れ日が多少当たるほどの比較的明るめの日陰です。

日陰は季節や時間の変化によって、太陽の高さや日照時間に幅をもたらします。また、庭に大きな樹木がある場合、樹木が作り出す陰もあります。さらにその樹木の種類によって、季節で陰の当たり方に変化が現れます。

実践ポイント

前述のように、日陰にもさまざまな種類が存在するため、まずはガーデニング対象となる庭がどんな条件なのかを把握し、日陰を好む植物を中心に、スペースの条件に合った植物を並べていけば、日陰を生かした美しい庭を演出できると思います。その際、ホワイトやイエローなどの明るい色の花や、ライトグリーンの葉をもつ植物を選べば、日陰の暗い雰囲気を明るく演出できます。

また、地植えだけではなく、コンテナを利用すれば、日なたに移動して日光に当てることもできて便利です。 さらに、コンテナの色でインパクトをつけたり、アンティークデザインのコンテナを利用すれば、日陰に咲く花も美しく際立たせることができます。