苗の植え付け方は、”庭植え”と”鉢植え”の二通りあります。
”鉢植え”については、講座後半の「コンテナガーデニングの植え付け」でご紹介するため、ここでは”庭植え”について学習を進めていきます。
ポット苗の選び方
実は、苗の植え付けでもっとも慎重に行うべき作業は、ポット苗選び。ポット苗選びは、植物のその後の生育を大きく左右します。よい苗選びのポイントをチェックして、元気な植物を育てましょう。

よい苗
- 葉先が黄ばんでいないもの
- 蕾がついているもの
- 見かけは小さくても、茎が太く、株張りのよいもの
- 株がぐらぐらしていないもの
よくない苗
- 株が大きいもの(茎が倒れたり、下葉が落ちるため)
- 葉に妙な斑点があるもの(何らかの病気の可能性がある)
- 葉裏にアブラムシやハダニがついているもの(病害虫のため)
苗の植え付け(庭植え)

1,植える場所(花壇・庭)を整地する
およそ2週間前までに土に石灰や有機質を施してよくなじませ、1週間前に緩効性肥料を施してレーキなどで土の表面を平らにならします。
※レーキとは、柄の先に爪が多数取り付けられた器具で、タネまきや苗の植え付け前に、耕した土を平らにならすために使います。鉄やステンレスなど、硬い素材でできているので、硬い土塊などを崩すこともできます。
2,苗を並べる
ポットに入ったまま植えたい場所に苗を並べて、植える位置を決めていきます。
Point:苗の株間は、小さな一年草なら10~15cm、大きな一年草や宿根草なら30cmほどの間隔をあけること。彩りのバランスや正面から見た立体感などを意識しましょう。
3,奥から植え付ける
植える位置が決まったら、花壇の奥にある苗から植え付けを始めます。移植ゴテを逆手に持ち、土に刺し、手前に土をかきあげるようにして、植え穴をあけます。
4,根鉢を抜く
苗をポットからはずし、根が新しい土のなかで生長しやすいよう根鉢の下部を軽くほぐします。一年草や根の細い宿根草の場合、根鉢の下部で根が詰まってぐるぐると巻いていたら、その部分をハサミで切り落とします。そうすることで、根が再生してすくすく生長します。
※根の太い宿根草や花木などの苗は、切り落とさないこと。
5,高さを調節する
植え穴に苗を置き、根鉢の上部の高さが、花壇の土の表面と同じ高さにくらいになるよう穴の深さを調節します。
6,土を戻す
土を戻し、根元を手で軽く押すようにして落ち着かせたら、株間にたっぷり水やりをして完了。