Lesson9-2 インドアプランツを育てるポイント

ここでは、Lesson5-1で学習したインドアプランツの育てるポイントについて学んでいきます。個々の植物によって、最適な育て方はありますが、膨大な数の植物の条件を一つひとつ理解するのは大変です。

したがって、Lesson5-1では一般的な育て方の学習にとどめ、個々の植物の条件などについては、人気なものを抜粋して、講座後半でご紹介していきたいと思います。

観葉植物を育てるポイント

好ましい環境

観葉植物は、「日当り、温度、湿度」の3つの条件を知り、植物の原産地に近づけて育成できるのが好ましい環境といえます。

日当り_植物が光合成を行い自ら栄養分を作り、自生するために必要です。それぞれ植物の種類によって必要とする光の量が異なります。基本的には、直射日光の当たらない明るい窓辺やカーテン越しの半日陰に置くと良いでしょう。

温度_多くの観葉植物は、熱帯地域に自生するため、寒さの厳しい環境は苦手。一般的に温度が10°以下になると元気がなくなるとされているため、10°以上の室温で育成すると良い。ただし、種類によっては耐寒性に優れたものもあるため、その植物の条件に合った温度管理が必要となります。

湿度_風通しの悪い環境に植物を放置すると、根腐れや病害虫を招きます。できるだけ風通しの良い場所に置く、換気扇を回して空気を入れ替えるなどして、じめじめとした環境にならないようにしましょう。

飾りたい場所によっては、3つの条件を整えるのが難しいこともあります。そういった時は、購入後1週間ほどは半日陰に置き、徐々に飾りたい場所の環境に慣らしていけば、光量不足による拒否反応で起こる葉落ちなどのトラブルを防ぐことができます。

水やりの仕方

観葉植物への過度な水分は根腐れの原因となります。水やりは土の表面が乾いてから行い、受け皿に流れ出た水は放置せずに捨てましょう。

肥料の与え方

使用する肥料は、観葉植物専用のもので、観葉植物が肥料を必要とする春〜夏の生育期のときのみ、1ヶ月に1回程度与えるようにします。

多肉植物を育てるポイント

好ましい環境

直射日光と多湿はなるべく避け、適度に日が当たる、風通しの良い環境を好みます。

基本用土

基本は、水はけのよい土を使います。市販の多肉植物やサボテン専用土か川砂を6割配合した土を利用しましょう。水はけが悪いと根腐れの原因になります。

水やりの仕方

多肉植物は雨期に生長し、乾期に休眠するというライフサイクルを持っています。それぞれの生長期と休眠期を知っておくことが水やりのポイントです。生長期の水やりは1週間に一度、休眠期はひと月に一度程度与えるとよいでしょう。

また、多肉植物の自生地に降る雨量は非常に多いため、水やりのときは鉢穴から水が流れるくらいたっぷりと与えること。

エアプランツを育てるポイント

好ましい環境

エアプランツは、緑葉種銀葉種の2種類に分類されてます。銀葉種は、葉の表面が銀色の鱗片毛に覆われていることから、そう呼ばれています。緑葉種は、乾燥に弱く、直射日光が苦手という特徴を持ちます。反対に、銀葉種は乾燥に強く、明るい環境を好むが、湿気に弱くて腐りやすいという特徴を持ちます。真逆の特徴を持つ2種類ですが、基本的には明るく、風通しのよい環境を好みます。

水やりの仕方

週に2~3度、霧吹きで水かけをする程度で十分。乾燥で根がシワシワになってしまった場合のみ、一晩水につけてあげると良いでしょう。また、銀葉種に比べて、緑葉種のほうが水を多く欲するということも覚えておきましょう。

洋ランを育てるポイント

好ましい環境

洋ランには実にさまざまな生態があり、育てる上で最低限知っておきたいことは、着生ラン地生ランで好む環境も水やりも肥料も異なるということ。木や岩に着生し、やわらかい日差しの中で育つ着生ランは、半日陰を好みます。水はけのよい水ゴケに植え込み育成させるのがポイント。春蘭、シンビジウムなどが代表品種。一方、湿った土に根を下ろす地生ランは、強い日照に弱く、着生ランより水を好みます。カトレアやデンドロビウム、コチョウランなどが代表品種。

水やりの仕方

地生ラン_植え込み材が乾いたら、鉢穴から流れるくらいたっぷりと与える。

着生ラン_植え込み材が乾かないように注意し、適時与える

植え替え

着生ランは鉢から抜き、古い植え込み材料や腐った根を取り除いて、新しい植え込み材料で鉢に植え込みます。地生ランは古い土を落とし、根を整理して新しい培養土で植え直します。

鉢花を育てるポイント

好ましい環境

前Lessonで、耐寒性のない冬の鉢花や冬を屋外で過ごすのが苦手な熱帯性の花木は、インドアで管理するのに適しているとお伝えしました。そこから分かるのは、温かい環境が好ましいということです。明るい窓際に置いて、太陽光で温めてあげると良いでしょう。くれぐれもエアコンの風で温めることのないように!かえって植物を傷めることになります。

水やり

観葉植物と同じく、水やりは土の表面が乾いてから行い、受け皿に流れ出た水は放置せずに捨てます。ただし、夏季は気温の上昇で吸水が早まり、水不足に陥りやすくなるので、水やりの頻度を増やして生育期の生長を促すように管理しましょう。