Lesson9-1 インドアガーデニングの基本

時は大航海時代に遡り、英国人がジャングルの中で出会ったエキゾチックで魅力的な植物を持ち帰り、温室で鑑賞したのが、インドアガーデニングの始まり。

ジャングルで生きれるほど生命力に富んだインドアプランツは、ガーデンプランツのような管理を必要としないため、育成しやすく、初心者でも扱いやすいのが特徴。葉や色彩、独特なフォルムを持つインドアプランツならではの個性的なアレンジが楽しめます。

また、インドアプランツには、寒さを避け、室内での生育に適した植物から、本来は屋外での管理が最適な植物だけれども、丈夫なため、室内環境に順応する植物などさまざまあります。ここでは、そのインドアプランツの種類について学習していきましょう。

インドアプランツの種類

観葉植物

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観葉植物は熱帯産の植物が多く、赤道近くのジャングルの大木の下で木漏れ日を注がれて育ってきたので、室内の窓辺やカーテン越しにやさしく光が差し込む環境を好みます。そうはいっても、100%近い湿度のあるジャングルに比べて、乾燥しがちな室内は実は苦手。ですが、備え持った生命力によって、環境の変化に順応する植物もあり、今日までインドアプランツとして親しまれてきました。

多くの観葉植物は春から秋の日本の気候と相性が良く、本来、屋外での育成が良いということも覚えておきましょう。

多肉植物

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葉、茎、根の内部の柔組織(じゅうそしき)に水を貯蔵する植物の総称を多肉植物といい、数千〜1万を超える種類が存在するとされています。立体的でユニークなフォルムがインテリアの一部として扱いやすいのが人気の所以です。

中でも代表的なのがサボテンで、サボテン科だけでも2000~3000種あります。サボテンの原産地は、南北アメリカの乾燥地でみられるものが多く、太陽を好む生態のため、インドアで育てる場合は日光が当たる所に置きます。その他の多肉植物もサボテンと同じ環境下で育てて問題ありません。

エアプランツ

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エアプランツは、チランジア属の総称で、パイナップル科の常緑の多年生植物です。南アメリカや西インド諸島の山や砂漠に着生しています。

土を必要とせず、葉から雨や空気中の水分を吸収することからエアプランツと呼ばれるようになりました。手入れが簡単な上に、そのユニークな形状からインテリアとしての装飾効果も高いため、近年注目を厚めています。

洋ラン

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洋ランとは、主に熱帯域に分布しているラン科の植物で、色彩豊かでさまざまな形状があります。栽培は普通は温室で行いますが、耐寒性の強い種は必ずしも温室は必要ありません。また、多くの洋ランは冬咲きのため、花の少ない季節に室内に彩りを持たせる種としてインドアガーデニングに使用されます。

戸外での育成も可能ですが、観葉植物と同じく100%近い湿度と、木漏れ日ほどの光の中で育っているため、インドアで育てる場合は、半日陰に置き、乾燥には十分気をつける必要があります。

鉢花

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ここで言う鉢花とは、インドアプランツとして鉢植えしやすい植物のことをいいます。そもそも鉢花には、一年草や宿根草など、種類や性質の異なるさまざまなものが存在しますが、中でも、シクラメンやポインセチアのような耐寒性のない冬の鉢花は、インドアで管理するのに適しています

他にも、冬を屋外で過ごすのが苦手なハイビスカスやブーゲンビレアなどの熱帯性の花木も、インドアで育てるのがよい。ただし、開花させるためには、太陽のエネルギーも必要ですから、できるだけ日当りの良い場所に置くようにしましょう。