Lesson5-3 季節の管理

季節によって気温や日照時間が変化すれば、植物の管理の仕方も異なります。また、根腐れを起こしやすい梅雨の時期や台風の脅威などにも対応しなければなりません。

ここでひとつ、季節に応じた植物を守るための管理の仕方を学習していきましょう。

春(3月〜5月)

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  • 春は植え付けと植え替えに最適
    春は多くの植物が生長期となるシーズンです。そのため、新しい植物の植え付けや年を越したコンテナの植え替えなどに最適な時期といえます。元肥として緩効性肥料を施した新しい土に、植え付け・植え替えを行いましょう。
  • 生長期は特に水やりが大切
    生長期に入った植物は、多量の水をほしがります。毎朝、土の乾きをチェックして、まめに水やりをしてあげるようにします。特に、つぼみが付いているときは、乾かないよう細心の注意を払いましょう。

 

梅雨・長雨の対策

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雨は植物に水分を与えてくれますが、梅雨や長雨はときに植物を傷めます。例えば、植え場所の水はけが悪いと根腐れしやすくなります。したがって、梅雨の時期を前に花壇は耕し、腐葉土をすき込むなどして、排水性を高める作業を行います。また、加湿を好まない植物は、切り戻しをして風通しをよくします。移動が可能なコンテナは雨の当たらない場所に移動させましょう。

 

(6月〜8月)

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  • 日中の水やりは厳禁
    夏、直射日光が照りつける日中に水を与えるのは厳禁です。鉢や土の温度によって、土中の水分が熱湯状態になり、最悪の場合、根が死んでしまいます。したがって、夏の水やりは朝の早いうちに行うようにします。
  • 風通しと打ち水で涼しく
    特に夏のベランダはコンクリートが熱を吸収し、その輻射熱によってベランダの温度が上昇します。コンテナはスタンドを使用したり、床にウッドデッキを敷いて風通しをよくする。また、打ち水をしてベランダ内の気温を下げるなどの対策を行いましょう。
  • 室内園芸の管理
    夏は太陽が高く昇るので、日照は強くても室内の日当りの範囲は狭いです。そのため、部屋の奥で育てている植物は窓際に移動させます。直射日光を嫌う植物は、カーテン越しに、木漏れ日ほどの光があたる環境を作ります

 

台風の対策

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晩夏〜秋にかけて台風の発生が活発になります。植物が台無しにならないよう被害を最小限に抑える準備が必要です。まず、安全のためハンギングバスケットは必ず取り出し、室内で管理します。床置きのコンテナもできるだけ室内に取り込みましょう。

大きなコンテナや運びきれないものは、紐やワイヤーで柵にくくりつけます。背の高い植物は、茎が折れないようあらかじめ鉢ごと横に倒し固定しておきます。スペースや土がこぼれる問題などでこれらの対策が行えない場合は防護カバーをかぶせて雨風の影響を少なくしましょう。

台風が過ぎ去ったあと、折れてしまった茎は再生できないので切り取ってあげましょう。

 

(9月〜11月)

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  • 植物の種類によって水やりの頻度を変える
    秋、多くの植物は花が枯れて生長期の終わりを迎えます。このような植物の水やり2日に1回、3日の1回の頻度で控えめに与えます。生長を始める秋まきの草花や宿根草は、1日に1回の頻度でたっぷりと与えます。ただし、置く場所やその日の天候によって、土の乾き具合も左右するので、こまめに状態をチェックしましょう。
  • 植え替えと株分けの時期
    秋は春と同じく植え替えに適した時期です。春〜夏の間に生育した植物の苗をひとまわり大きいコンテナに移植しましょう。このとき、株分けできるものは同時に行い、それぞれ根をひろげるようにしてコンテナに植え付けます。
  • 宿根草の切り戻し
    葉茎が傷んで樹形が乱れている宿根草は、冬越しの準備のため、思い切って根元まで切り戻します。不要な葉や茎を取り除くことで根に養分がまわり、生長を促し、春に新芽が芽吹きます。切り戻し後は、根を寒気と霜から守るため、腐葉土やワラなどのマルチング資材で覆うとよいでしょう。

 

(12月〜2月)

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  • コンテナ栽培の防寒、防霜の方法
    耐寒性の低い植物はできるだけ室内で育てるようにします。小型のコンテナの温度管理や乾燥防止には、園芸用の”キャップ”や”クロッシェ”が便利です。他にもフレームと呼ばれる保温ケースは、保温効果が高く、防寒・防霜に強いです。いずれも寒さの厳しいベランダや花壇(背の低い植物に対して)で使用します。
  • そのほかの簡単な防寒、防霜の方法
    それほど冷え込まない日や耐寒性の強い植物には、もっと手軽な防寒・防霜方法でも問題ありません。例えば、ビニールや段ボール箱、不織布で鉢全体を覆えば大丈夫です。
  • 室内園芸の置き場所
    室内園芸の植物は、窓辺の日の当たる場所に移動させてあげます。また、エアコンの風が直接当たるような場所には置かないようにしましょう。過度な乾燥により植物を傷めてしまいます。